MURAKAMI Hitomi

村上 仁美
MURAKAMI Hitomi
陶磁器の人形といえば楽天的ロマンチシズムを表明するマイセンやリヤドロを人は思い浮かべるであろう。だが、村上の陶磁器人形たちは大抵あからさまに「死」を連想させる。その多くは、植物化した女の朽ちていく姿だ。
火と土で作られる人間のもっとも原初的な創作物である「器」に村上は「器」としての女たちを重ねる。「器」としての女は男根もすべての幸も不幸も受け入れて次の生命を生み出す。彼女の女性像は腹の中の空洞をさらけ出し、恍惚に似た諦念を浮かべて地面に根を張り、大地と一体化する。
女が生まれて「少女」から「女」になり子を生み、やがて果ててもなお生命が続く命の流れが彼女の像に凝縮されているように思われる。ときにはユーモアたっぷりに乳房を作ってみせたりする彼女は、一見グロテスクな印象の作品とは裏腹に、「女」の肉体が世界に与える「恵み」を表現している。

Works

村上 仁美「朝を迎えた オフィリア」
村上 仁美「轍」
村上 仁美「仮)モビール」
村上 仁美「寄り添う儚い者たち」
村上 仁美「斜陽の時」
村上 仁美「祝福と呪い」
村上 仁美「巡りあわせ」
村上 仁美「世界の続き」
村上 仁美「忘我の園」
村上 仁美「薔薇の姉妹」
村上 仁美「憂き目の花が咲き匂う」
村上 仁美「Down Down Down (B)」
村上 仁美「滅びの風」
村上 仁美「泡沫の一碗」
村上 仁美「Down Down Down (A)」
村上 仁美「Dive into the night」
村上 仁美「わたしだけの海」
村上 仁美「滅びの風-彼岸花-」
村上 仁美「Garden of Phlia」
村上 仁美「壺中の夢」
村上 仁美「Purification of breath」
村上 仁美「泣かない花籠」
村上 仁美「Stay Moment」
村上 仁美「香炉 ささめき声」
村上 仁美「羽化する白昼夢」
村上 仁美「Mirage」
村上 仁美「遠雷」
村上 仁美「器としての少女」
村上 仁美「Down Down Down(C)」
村上 仁美「Down Down Down(D)」
村上 仁美「私を導く私の光」
村上 仁美「結実の祝い」
村上 仁美「天啓」
村上 仁美「大地と結ばれた火の馬」
村上 仁美「樹洞の像 星を見る」
村上 仁美「樹洞の像 一切が通り過ぎてしまった」
村上 仁美「薔薇垣」
村上 仁美「風穴のトルソ」
村上 仁美「泥濘」
村上 仁美「寂しい木が花をつけた日」
村上 仁美「温かい土」
村上 仁美「phallic girl」
村上 仁美「pergola」
村上 仁美「根の国」
村上 仁美「器としての少女」

Biography

2021
「むかしむかし、あるところに…」(ぎゃらりい秋華洞)
2020
「村上仁美個展 Signals from far away.」(ぎゃらりい秋華洞)
2019
「佐久間友香 村上仁美 二人展 暁月-Twilight on the Horizon-」(parabolica-bis/東京・浅草橋)
「物の哀れ」(ION Orchard 4F ION Gallery・秋華洞/シンガポール)
「乙女座の耽美展 ~アリスと薔薇と人形と~」(parabolica-bis/東京・浅草橋)
「BLIND PEAK 2 “Naked Babylon” 」(不忍画廊/東京・日本橋)
「驚異!セラミック・スカルプチャー~奇々怪々な異形たち」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「清水真理×村上仁美二人展 HortusConclusus-マリアの閉ざされた庭-」(画廊珈琲Zaroff/東京・初台)
「アリス幻想奇譚 」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
2018
個展「常世の庭」(ロイドワークスギャラリー/湯島・東京)
「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~PartⅡ」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「Field Of Now」(銀座洋協ホール・ロイドワークスギャラリー/銀座・東京)

Exhibition

Fairs

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