松村咲希個展「絵肌にシュプール」
2023/10/06 - 21
@GALLERY SCENA. by SHUKADO
このたびGALLERY SCENA.では、松村咲希個展「絵肌にシュプール」を開催いたします。
松村咲希はアクリルペイント、シルクスクリーンなどの複雑なレイヤーと立体感を持つ作品を制作しています。地と図の関係を錯覚させる表現や、スプレーによってその凹凸を強調されたマチエールなど、現実世界の風景には感じえない景色や感覚をお楽しみください。
シュプールとは、スキーで滑った跡のことです。長野県野沢温泉村で生まれ育った松村咲希は、雪山やスキーが身近な存在でした。最近、久しぶりに帰郷した彼女は、自分の作品はこの場所の風景も無意識に表現してるのかも、と至ったそうです。松村咲希の作品は、スピード感があります。画面を走る白いラインが印象的で、確かにシュプール=痕跡が表れています。今回、個展を開催するにあたり、彼女は、改めて自身の作品と自身の人生の軌跡を見つめ直し、文章にしたためました。
私の絵の根底には野沢温泉村で育った経験、感覚が出ているように思います。 作品にはいつも幼少期から遊んだスキーのシュプールのようなスピード感のある白線が出てきます。 シュプールは人が全身で大きな大地のキャンバスに付けることのできる痕跡です。運動が苦手な私は、今はキャンバスに向かって子供のころに感動した体験を繰り返しているのかもしれません。 (松村咲希)
松村 咲希「pinwheel 4」
松村 咲希「Waves 2」
松村 咲希「Tile 6」
制作風景 アトリエにて
アトリエの様子
アトリエの様子 スプレーが所狭しと並ぶ
Artist
松村 咲希
1993年長野県生まれ、2017年京都造形芸術大学芸術研究科修士課程芸術専攻ペインティング領域修了。京都在住。関西を中心に展示活動を行う。近年はオフィスへの作品設置など、コミッションワークも行う。