MURAKAMI Hitomi
村上 仁美
陶磁器の人形といえば楽天的ロマンチシズムを表明するマイセンやリヤドロを人は思い浮かべるであろう。だが、村上の陶磁器人形たちは大抵あからさまに「死」を連想させる。その多くは、植物化した女の朽ちていく姿だ。
火と土で作られる人間のもっとも原初的な創作物である「器」に村上は「器」としての女たちを重ねる。「器」としての女は男根もすべての幸も不幸も受け入れて次の生命を生み出す。彼女の女性像は腹の中の空洞をさらけ出し、恍惚に似た諦念を浮かべて地面に根を張り、大地と一体化する。
女が生まれて「少女」から「女」になり子を生み、やがて果ててもなお生命が続く命の流れが彼女の像に凝縮されているように思われる。ときにはユーモアたっぷりに乳房を作ってみせたりする彼女は、一見グロテスクな印象の作品とは裏腹に、「女」の肉体が世界に与える「恵み」を表現している。
火と土で作られる人間のもっとも原初的な創作物である「器」に村上は「器」としての女たちを重ねる。「器」としての女は男根もすべての幸も不幸も受け入れて次の生命を生み出す。彼女の女性像は腹の中の空洞をさらけ出し、恍惚に似た諦念を浮かべて地面に根を張り、大地と一体化する。
女が生まれて「少女」から「女」になり子を生み、やがて果ててもなお生命が続く命の流れが彼女の像に凝縮されているように思われる。ときにはユーモアたっぷりに乳房を作ってみせたりする彼女は、一見グロテスクな印象の作品とは裏腹に、「女」の肉体が世界に与える「恵み」を表現している。
Biography
2021
「むかしむかし、あるところに…」(ぎゃらりい秋華洞)
2020
「村上仁美個展 Signals from far away.」(ぎゃらりい秋華洞)
2019
「佐久間友香 村上仁美 二人展 暁月-Twilight on the Horizon-」(parabolica-bis/東京・浅草橋)
「物の哀れ」(ION Orchard 4F ION Gallery・秋華洞/シンガポール)
「乙女座の耽美展 ~アリスと薔薇と人形と~」(parabolica-bis/東京・浅草橋)
「BLIND PEAK 2 “Naked Babylon” 」(不忍画廊/東京・日本橋)
「驚異!セラミック・スカルプチャー~奇々怪々な異形たち」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「清水真理×村上仁美二人展 HortusConclusus-マリアの閉ざされた庭-」(画廊珈琲Zaroff/東京・初台)
「アリス幻想奇譚 」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「物の哀れ」(ION Orchard 4F ION Gallery・秋華洞/シンガポール)
「乙女座の耽美展 ~アリスと薔薇と人形と~」(parabolica-bis/東京・浅草橋)
「BLIND PEAK 2 “Naked Babylon” 」(不忍画廊/東京・日本橋)
「驚異!セラミック・スカルプチャー~奇々怪々な異形たち」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「清水真理×村上仁美二人展 HortusConclusus-マリアの閉ざされた庭-」(画廊珈琲Zaroff/東京・初台)
「アリス幻想奇譚 」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
2018
個展「常世の庭」(ロイドワークスギャラリー/湯島・東京)
「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~PartⅡ」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「Field Of Now」(銀座洋協ホール・ロイドワークスギャラリー/銀座・東京)
「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~PartⅡ」(Bunkamura Gallery/渋谷・東京)
「Field Of Now」(銀座洋協ホール・ロイドワークスギャラリー/銀座・東京)