Riku Ikeya

Riku Ikeya
写真家・池谷陸は2000年、東京生まれ。作家活動をしながらファッションや広告を撮影する。
池谷にとって写真とは、主題を掲げて世界を切り取る行為ではなく、自身の生と地続きにある表現の手段である。作家の視線は、劇的な瞬間や象徴的な風景へと向かうのではなく、歩みの延長線上にある名もなき場所へと注がれる。
アスファルトに落ちる影、住宅街にひらけた空き地、白壁に差すわずかな光。
そうした写真群は、作家がたしかにその場所に立ち、シャッターを切ったという痕跡の集積である。
特別な出来事を語るわけではない、何気ない断片の集積は、私たちの無意識に沈殿した風景の記憶を呼び覚ましながら、同時に池谷陸という作家の現在地を示す、自然体の、且つ確かな座標となっている。

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