OKI Ayano
沖 綾乃
「美人画」と呼ばれるジャンルに寄り添う形で出てきた沖綾乃の世界は、深いエロティシズムの視線へと私達をいざなう。
まるでコーヒーをひっくり返したような乱暴な着彩で描かれる男性を受け入れる女達は官能のほとりにいて、もっと深く、もっと強いものを求めて画面のこちら側に視線を投げかける。
硬い肌を持った女の表層を描くことを繰り返す日本の人物画シーンのなかで、彼女の秘められた激しさは特異だ。
官能、人間存在、そして事物の存在そのものへの愛情と問いかけを絶やさない彼女の絵画的視点は、美術表現ならではの緊張感を呼ぶ。和製エゴン・シーレとも呼ぶべき彼女の官能性はしかしシーレの持つヨーロッパ的強迫性ではなく、日本らしい楽天的な幸福への希求を示唆するように思われる。
まるでコーヒーをひっくり返したような乱暴な着彩で描かれる男性を受け入れる女達は官能のほとりにいて、もっと深く、もっと強いものを求めて画面のこちら側に視線を投げかける。
硬い肌を持った女の表層を描くことを繰り返す日本の人物画シーンのなかで、彼女の秘められた激しさは特異だ。
官能、人間存在、そして事物の存在そのものへの愛情と問いかけを絶やさない彼女の絵画的視点は、美術表現ならではの緊張感を呼ぶ。和製エゴン・シーレとも呼ぶべき彼女の官能性はしかしシーレの持つヨーロッパ的強迫性ではなく、日本らしい楽天的な幸福への希求を示唆するように思われる。
Biography
2024
沖綾乃個展 ”37.2℃の肌”(GALLERY SCENA.)
2023
POSITIONS Berlin 2023(秋華洞+SCENAブース/ドイツ・ベルリン)
沖綾乃・下重ななみ2人展「しわざ」(Artglorieux of TOKYO/銀座)
個展「裸に咲く花」(八犬堂ギャラリー/京橋)
OSAKA ART FES 2023(阪神梅田本店8階 催事場)
KENZAN2023(東京芸術劇場/池袋)
2022
沖綾乃・武藤紗緒里2人展「春愁」(耀画廊/半蔵門)
SOU〜奏〜6人のアーティスト展(伊勢丹新宿店アートギャラリー/新宿)
村上仁美・沖綾乃2人展「密やかなる日常」(GALLERY SCENA/原宿)
個展(柴田悦子画廊/銀座)
日本のヌード
2021
2020
武蔵野美術大学卒業制作優秀賞
個展「boundary」 伊勢丹浦和店(埼玉県)
個展「MOSAIC」 コートギャラリー国立(東京都)
2019
個展 旧粟野中学校(栃木県)
個展 八犬堂ギャラリー(東京都)
「KENZAN2018」(東京都) 中島千波賞
2018
「KENZAN2018」(東京都) 八犬堂ギャラリー賞、準オーディエンス賞