GALLERY SCENA セレクション展 「現代美術の夜明け」斎藤義重・中西夏之・山口長男・白髪一雄ほか
2023/07/14 - 08/05
@GALLERY SCENA. by SHUKADO
「アートは、現代美術は、どうあるべきか」
そうした問いを、戦後あたらしい価値観を求めて揺れ動く世界のアートシーンの中で、
日本の美術家たちは独自の答えを模索して、それぞれの活動を開始します。
現代美術にあらたな哲学をもたらした多摩美術大学の斎藤義重。
その薫陶を受けた中から現れた「もの派」(李禹煥、菅木志雄)、大阪では吉原治良を中心とした「具体」(白髪一雄、松谷武判)、その吉原が戦前に活動した「九室会」(藤田嗣治、東郷青児、山口長男)、反芸術・ダダイズムの流れの源流にいた「ハイレッド・センター」(中西夏之、赤瀬川原平)、そして数々の独立独歩のアーティスト(菅井汲、中川幸夫、三木富雄)たちがいました。
今回、GALLERY SCENAでは、そうした現代美術の黎明期ともいうべき流れの中から、30数点ほどの佳品を展示・販売いたします。
展示画家
斎藤義重、中西夏之、山口長男、白髪一雄、李禹煥、吉原治良、菅木志雄、中川幸夫、赤瀬川原平、三木富雄、菅井汲、藤田嗣治、東郷青児 他
※会期中は、日曜日・月曜日を定休とさせていただきます。
李禹煥(リ・ウファン)「ドローイング」
白髪 一雄「作品」
Artists
白髪 一雄
大正13(1924)兵庫~平成20(2008) 京都市立絵画専門学校(現:京都市立芸術大学)日本画科を卒業後、油絵に転向。吉原治良に学び、具体美術協会に参加。ロープに掴まり足を絵筆代わりにつかうアクション・ペインティングで知られた。文化功労者。
斎藤 義重
明治37(1904)青森~平成13(2001)横浜 洋画家、造形作家。ダダや構成主義の影響を受けて前衛美術作家を志す。抽象絵画から出発したのち、レリーフによる半立体的構成作品など、平面と立体の両方に跨る造形表現を追求した。現代日本美術展最優秀賞、サン・パウロ・ビエンナーレ展国際絵画賞受賞。多摩美術大学教授。
中西 夏之
昭和10(1935)東京~平成28(2016)東京 美術家。東京藝術大学油画科卒。60年代に赤瀬川原平、高松次郎らとハイ・レッド・センターを結成し様々なパフォーマンスを実践。日本の前衛芸術の第一人者となった。また多くの舞台作品、舞踊作品の美術演出をつとめ、晩年は弧線のモティーフと白い筆触の集積と紫の色面へと移行しながら絵画そのものの構造を問う作品を展開した。女子美術大学客員教授。倉敷芸術科学大学教授。東京藝術大学名誉教授。
李禹煥(リ・ウファン)
1936韓国~ 現代美術家。ソウル大学校美術大学中退後、1956年に来日。日本大学で哲学を学ぶ。1960年代末から菅木志雄、関根伸夫らとともに牽引した美術運動は、のちに「もの派」と呼ばれることとなる。岩石と鉄板を組み合わせた彫刻作品や、キャンバスに点や線を反復的に描く「点より」「線より」シリーズを制作。2010年には、李禹煥美術館が直島(香川県)に開館した。
山口 長男
明治35(1902)京城~昭和58(1983)東京 洋画家。本郷洋画研究所、川端画学校へ通い東京美術学校(現:東京芸術大学)で和田英作に学ぶ。卒業後パリへ渡り、佐伯祐三に大きな刺激を受ける。非具象作品を二科会を中心に作品を発表し、戦後は日本の抽象芸術の第一人者として国際展でも活躍し、内外で高い評価を得た。事物の根源を捉える明快なフォルムと色面が特徴。武蔵野美術学校(現:武蔵野美術大学)教授を務める。